ロッドビルドする際の設計ポイントや注意点を解説します。
自分が作りたいロッドのイメージを考えます。
大きく、ベイトロッド、スピニングロッド、巻物用、底モノ用、ライトリグ用など、自分が使いたいルアーに合わせて大まかに決めます。
参考にロッドの特徴について解説します。
主にクランクベイトなどの巻物に使用する為のロッドになります。
ティップがしなやかで、全体的に曲がるロッドです。
主に、テキサスリグやラバージグなど、ボトムを感じながら誘う釣り用のロッドになります。
スピナーベイトのようなワイヤーベイトにも使えます。
ビックベイトを使う為のロッドで、ヘビーパワー以上のロッドで、使うルアーがアクションをよく使うの場合は短めのロッド、ただ巻きで使う場合は少し長めのロッドになります。
主にシャッドや小型のミノーを使う為のロッドです。
アクションを付けたりもするので、少し張りがあり、アクションに負けないティップを持っているロッドです。
主にダウンショットやネコリグなど、繊細なワームを操作する為のロッドです。
ティップに張りがあり、繊細な操作が可能で、感度が良いロッドになります。
ジグヘッドなどのミッドストローリング用のロッド。
これはとにかくティップ部分が柔らかく、延々とシェイキングする際にシェイクしても疲れないロッドになります。
ある程度自分が作りたいロッドのイメージが決まればブランクスの選定です。
ブランクスはメーカーの差が顕著にでるので、まずは使ったことのあるメーカーの特徴を解説します。
ブランクスが太巻きで、良く曲がりトルクフルなブランクスが多いです。
テーパーもレギュラーファーストのテーパーが多く、いろいろな用途に使えます。
ベイトロッドで最高峰のブランクスを試すなら間違いないブランクスです。
ただし、値段は非常に高価です。
ブランクスのグレードも大きく3種類。
Next HM:高弾性で軽量ですが、トルクフルなブランクス。
日本の高弾性のブランクスとは全く違う感じ。底モノにも巻物にも使えます。
Next IM:中弾性でバランスの取れたブランクス。
個人的に一番気に入っているブランクス。Next HMよりもしなやかで粘りがある。
ちょうどいい感じ。
Next SM:低弾性で重いブランクス。使用した事がないので詳細は不明。
もう新品で買う事が難しいですが、たまに売っている事があります。
ちなみに滅茶苦茶高いです。安く買えないなら、素直にノースフォークコンポジットを選んだ方が無難です。
ブランクスのテーパーがファーストテーパーが多い印象で、GLXは底モノに向きます。ブランクスの種類も結構あります。
GLX:ルーミスが自信を持ってお勧めする高品質ブランク。高番手でも大変軽く、ロングキャストをお約束します。また全体的に孤を描くパラボリック・アクションは、手首に負担がかからず、一日中キャストしても疲れません。
IMX(SLATE):高弾性のブランクス。GLXに負けない飛距離を持つブランクです。
GL3(MAHOGANY):中弾性のブランクス。IM6グラファイトを使用した粘り強いアクションは現在でも定評あるブランクです。
GL2(GRANITE):低弾性のブランクス。
日本ブランクブランド。日本ならではの設計なため、だれもが使いやすくシンプルなブランクです。初心者にはありがたい低価格なブランクが魅力です。2ピースやソルトのブランクが豊富です。
色んな種類のブランクスがあり、スピニングなどはこのメーカーから選んだ方が良いかもです。
マタギさんで扱っておられるアメリカのメーカーのブランク。軽くて、安くて、丈夫です。値段の割には驚くほどの品質だと思います。ただ、日本のロッドのキンキン高弾性が好みの方はちょっと違うと感じると思います。ラインナップも実用的で、おすすめです。
使った感じでは、G.Loomisのブランクスに近い感じがします。
レギュラーファースト、レギュラーテーパーが良く、ブランクスもグラスブランクスや、カーボンでも低弾性のものを選ぶと良いでしょう。
ティップが繊細なファーストテーパーが向いており、カーボンロッドでも高弾性素材のものが良いでしょう。
ヘビーパワー以上のブランクスで、使うルアーがアクションをよく使うの場合は短めのブランクス、ただ巻きで使う場合は少し長めのブランクスが良いでしょう。
テーパーはレギュラーテーパーが使いやすいです。
ブランクスは少し張りのあるミディアムライトぐらいのブランクス良いでしょう。
柔らかすぎるブランクスでは、トゥィッチやジャーキングでルアーが動きません。
テーパーはファーストからレギュラーファーストぐらいが良いです。
ブランクスは、張りのあるファーストテーパーで、ウルトラライト~ミディアムライトぐらいのブランクスを選定すれば良いでしょう。
あたりを取って、掛ける事を最優先に考える感じです。
これは兎に角ティップ部分が柔らかく、シェイキングのしやすさが肝になります。
選定するブランクスは、ウルトラライトクラスのブランクスで、ティップ部分がダルダルなファーストテーパーが良いでしょう。
ガイドの選定ですが、ガイドには素材と形状があり、素材によりガイドの軽さと値段がだいぶ変わって来ます。
形状に関しては、ある程度用途に合わせた形状が用意されています。
ガイドの素材については、ガイドリングとガイドフレームにそれぞれ種類があります。
ガイドリング
ガイドリングには、ゴールドサーメット・アルコナイト・SIC・トルザイトの4種類あり、日本で普通に買えるのは、SICとトルザイトです。
ゴールドサーメットはひと昔前に少し流行った程度で、今では使われることはありませんので、除外します。
性能に関しては、アルコナイト<SIC<トルザイトの順で軽くなり、値段も高くなります。
ガイドの性能的にはアルコナイトで十分なのですが、富士工業が日本向けに販売しておらず、必然的にSICか、トルザイトを選択することになります。
トルザイトガイドは、リング自体が薄く作られており、SICと比べてかなり軽量化されています。高級なロッドにはトルザイトです。
ガイドフレーム
ガイドフレームには、ステンレスとチタンがあります。
性能に関しては、ステンレス<チタンの順で軽くなり、値段も高くなります。
特にスピニング用の大口径チタンガイドの値段が高く、5000円ぐらいする物もあります。
ティップ部に使用するガイドやベイト用のガイドはそこまで差がないので、チタンがお勧めです。
ガイドセッティングのコンセプトには、いろいろ潮流があります。軽く紹介します。
ひと昔前に富士工業が出したガイドのコンセプト。
ガイドをある程度多くした方が、良く飛んで感度もいいよって感じのコンセプトです。
詳細は、富士工業のページのリンクを張っておきます。
マイクロガイドが出た時に富士工業から出たコンセプト。
トップからベリーに掛けてのガイドサイズを同サイズにし、その直前のガイドでチョークすることで飛距離が伸びる
ガイドのセッティングについては、このどちらかのコンセプトをベースに考えるのが良いでしょう。
ニューガイドコンセプトは、感度もそこそこいいし、ガイド抜けも良いので割と汎用的に使えます。
K・R・コンセプトは、感度は結構良くなるのですが、軽いルアーには向きません。
PEを使う前提であればお勧めできるコンセプトですが、フロロでのライトリグの場合、ガイド抜けが悪く、飛距離がでません。
ベイトで重たいルアーをキャストする場合は使えなくはないですが、若干ガイドの引っ掛かりを感じます。
ある程度大きめのガイドを付けるとガイド抜けの悪さは解消します。
ガイドは大きめで、若干先重り気味になるような感じで仕上げると良い感じです。
ガイドは、セミマイクロガイドでティップ部分を軽くして感度を上げる感じが一般的です。
ガイドは、大きめでベリーまではダブルフット、ティップ部分はKBガイドなどが良いでしょう。
汎用的に使うのであれば7フィートぐらいで、トップからベリーに掛けてのガイドサイズが6~8ぐらいが良いのではないでしょうか。
トップからベリーに掛けてのガイドは、少し大きめ4.5~6.0ぐらいを目安にすると良いでしょう。
ガイドを大きくすると飛距離がでるので巻物には向きます。
トップからベリーに掛けてのガイドは、少し小さめの4.0~5.0ぐらいを目安にすると良いでしょう。
ティップを軽くして感度を向上させるイメージ。
トップからベリーに掛けてのガイドは、大きめ4.5~6.0ぐらいにして、シェイクで大きく動くようにセッティングするのが良いでしょう。