画損は関係ないが、アジングで究極の感度を求めたロッドを作ってみようかと思っている。
用途はジグ単で使用するショートロッド。
普段作成するロッドにおいて、ロッドの軽さ・感度に関してはそれほど重要視していないが、究極の高感度ロッドを作る為には避けては通れない物が、軽量化である。
そもそも、高感度なロッドを作る為に必要なものを考えてみよう。
ロッドで高感度にする為に必要な条件として考えられるのは以下の要素。
・高弾性素材のブランクス
・軽量なブランクス
・軽量なガイド
・固いリールシート
・中空の固いグリップ
何れも、ラインから伝わる情報(振動)をロスする事無く、手元に伝える事が高感度になる条件と考えられる。
ロスが発生する条件は、吸収があるか無いか。
具体的に言うと、PE以外のラインは伸びる事で振動の吸収が発生する。
ソリッドティップで、振動を吸収する。
ガイドの重さ(慣性)で、振動を吸収する。
グリップ素材(コルク・EVA)が振動を吸収する。
ひとつ目では、振動の伝達に関しての記述であったが、こちらは人間の感じ方に関するもの。
ウェーバー・フェヒナーの法則とは、「感覚の大きさは、刺激強度の対数に比例する」ことを意味します。「弱い刺激には敏感で、強い刺激には鈍感である」ということです。
ウェーバーの法則に基づくと、重さ100gの場合、10g増えるだけで変化に気づきます。しかし重さ1000gの場合、100g増えないと変化に気づきません。 このように弱い刺激のときは敏感で、強い刺激のときは鈍感になることを説明したのが、フェヒナーの法則です。
手元に感度を伝える際に、振動を増幅する事も検討に入れる必要がある。
糸電話の例が分かりやすいが、振動を伝達する際に、伝達先が大きくなると、振動が増幅される。
そもそもチューブラーのブランクスの形状自体が、振動を増幅する形となっている。
上記2つの条件を纏めると、
振動のロスが極力発生しないパーツを使用して、手元に感じる重量を軽くすれば、究極の感度が手に入ると言う事である。
究極の感度を求めると、感度に対して不要な物を除外する事である。
ここで一つの答えを出すと、
PEライン(リール無し)を直接手で持つ事。
おそらく、これに勝る感度は無いと思われる。
感度を増幅する機構は無いが、ウェーバー・フェヒナーの法則から考えると、PEの重さは0.1g程度で、ここに魚が触れた場合、人間が感じる感度は非常に高いものになる。
しかし、ロッドビルドを完全に無視した、ロッドとリールが無い釣りになってしまう。
そもそもキャストする事が非常に難しく、堤防の真下に落とす釣りしかできない。
長々と説明したが、要は超高弾性のチューブラーで、トルザイトガイドを搭載した超軽量ロッドが高感度ロッドとなる。
実際に売られているアジングロッドを見ると、最軽量クラスが重量が40グラム前後の5~6フィートのロッドが多い中、がまかつがダントツで軽量のロッドを出していた。
がまかつ ラグゼ 宵姫 天が最軽量クラスか、28グラムであった。
しかも、それぞれのパーツも面白い。
ソリッドティップのみ想定外ではあるが、トルザイトガイド、オリジナル極薄高弾性カーボンパイプリールシートと、リアグリップを脱着式にする事で、伝達感度を上げている。
グリップ回りの作りが自分の構想に近い。
自分が考えていた構想にも近いロッドが既に存在していたが、今回の構想はさらに上を行くが、今回はここまでにして、次回以降に詰めていく予定。
実際に作るかどうかは要検討で、普通に使いにくいロッドで、市販品では絶対に出ない系のロッドになる予定。