ガイドフレーム素材考察

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富士ガイドにガイドフレームについての情報があったので、ガイドフレームについて考察してみようと思う。

ガイドフレーム素材の説明と考察

富士工業から販売されているガイドフレームは大きく分けて、3種類。

①ハイテンシルチタン

ハイテンシルとは、高張力鋼とも呼ばれ、合金成分の添加、組織の制御などを行って、一般構造用鋼材よりも強度を向上させた鋼材。

純チタンに対して、硬度が4倍以上、引っ張り強度は4.3倍、降伏強度は6.7倍と大幅に強化さているが、純チタンに対して比重は、1.15倍重くなっている。

②純チタン

純チタンはステンレスに対して、硬度は0.54倍、、引っ張り強度は0.66倍、降伏強度は1.04倍と弱い素材であるが、比重は、0.56倍と約半分の重さになっている。

③ステンレス

ステンレスは、ハイテンシルチタンと純チタンの中間の強度を誇る素材で、素材の値段が安いが、耐腐食性がハイテンシルチタンと純チタンに劣る性能となっており、耐腐食性を向上させるため、メッキ処理されている分、重量がさらに重くなっている。

④ダイワのAGSガイドフレーム

富士工業の製品でない為、正しデータはないが一応記載。
AGSガイドはカーボン製のガイドフレームで、チタンフレームに対して剛性が3倍比重が0.6倍と非常に軽い。
剛性が3倍とあるが、カーボンの製法上、カーボンシートを積層してレジンを混ぜて作る為、縦、横どちらかの力に弱いはずで、噂では破損率が高いらしい。
ちなみに素材が素材なだけに腐食する事は無い。

ガイドフレーム素材特性考察

ガイドフレームの性能で重要となるのが、比重と引っ張り強度と降伏強度である。
ガイドの特性上、衝撃を受けてガイドフレームが割れる事もまずないので、硬度は無視し、重要となる3要素について考えてみる。

①比重

比重についてはガイドフレームの重さに関わってくるところなので、非常に重要。
引っ張り強度や、降伏強度が高いフレームであれば、フレームの素材量そのものを減らせる為、さらに重量が軽くなる。

②引っ張り強度

ガイドが引っ張られる際に伸びない事の強度で、普通のルアーロッドであればほぼ関係が無い。
一部、スピニングロッドであればロッドが曲がった際に、下方向への力が加わる為、多少は関係があるが、ガイドフレームが伸びる前にブランクスの方がやられる為、そこまで気にする必要はない。

③降伏強度

聞きなれない言葉だと思うので詳細は↓参照

降伏強度とは、 塑性変形 を起こさずに、材料に生じさせることのできる最大応力のこと。
材料が指定の永久ひずみを呈するところの応力であり、弾性限度の実際的な近似値である。

降伏強度はかなり重要で、ガイドフレームの曲がりや破損につながる重要な要素になっている。
スピニングロッドであれば、ロッドが曲がった際に下方向への力が掛かり、ガイドフレームに曲げる力が加わる為、ロッドパワーがML以上のブランクスを使用する際は、主にティップ部分やベリー部分のガイドフレームには強度を意識したセッティングを考慮したい。

ベイトロッドではロッドが曲がった際に捻じれと下方向への力が加わる為、降伏強度が重要となる。
手持ちのベイトロッドで、ベリー部分のガイドを見ると結構曲がっている事が多い。
純チタンやステンレスガイドは降伏強度が弱いので、ティップ部分とベリー部分のガイドには、積極的にハイテンシルチタンフレームのガイドを付ける事をお勧めする。

ガイドフレームの値段比較

ガイドフレームの値段について、どれぐらい値段が違うのかを見てみよう。
ちなみに純チタンのフレームを使用しているガイドは、すでに在庫販売のみとなっている為、除外。

最近のロッドビルドでよく使うKTガイドでは、以下の通り。

型名T-KTTGT-KTSGPKTSG
材質ハイテンシルチタンハイテンシルチタンステンレス
ガイドリングトルザイトSICSIC
リングサイズ
3¥650¥550¥500
3.5¥650¥550¥500
4¥650¥550¥500
4.5¥700¥550¥500
5¥700¥550¥500
5.5¥750¥600¥550
6¥800¥650¥550
7¥850¥650¥550
8¥950¥750¥550
10¥1,150¥950¥600

続いてダブルフットガイドのKWガイド。

型名T-KWTGT-KWSGPKWSG
材質ハイテンシルチタンハイテンシルチタンステンレス
ガイドリングトルザイトSICSIC
リングサイズ
5.5¥900¥750¥550
6¥1,000¥800¥550
7¥1,150¥850¥550
8¥1,250¥950¥550
10¥1,450¥1,150¥600
12¥1,900¥1,450¥650
16¥2,400¥1,700¥800
20¥3,100¥2,750¥950
25¥4,200¥3,500¥1,200
30¥5,600¥5,100¥1,450

実は、ティップ部分やベリー部分に使用するリングサイズ小さいガイドは価格差が小さい。

価格差が小さいので、通常のビルドでは積極的にハイテンシルチタンガイドを採用したい。
ただし、ティップ部分を意図的に重くする場合はステンレスフレームあり。
このあたりは好みで。
そして、バットに近づくガイドについては、価格差が非常に大きくなる。
バットのガイドについては、多少重くてもリールに近い分、慣性力が弱まる為、そこまで重量の影響を受けにくい。
また、ガイドフレームもリングサイズに比例して太くなる為、強度的にもそこまで気にする必要はない。
このあたりは、お財布と相談して決めるのが良いと思う。
まあ、ベイトロッドであれば、リングサイズも12ぐらいまでしか使用しないと思うので、すべてハイテンシルチタンでも問題ないかも知れない。
スピニングロッドであれば、値段が数倍になるものもあるので、慎重に考慮する必要がある。

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