ここからの工程がロッドの性格を決める大事な工程。
ガイドの位置決めで重要なのが、チョークガイドの位置をどこにするか?
チョークガイドとは、リールから放出されるラインを収束させるガイドで、どの位置に置くかで飛距離が変わったりする。
KRコンセプトが出てからチョークガイドの位置が割と意識されるようになり、チョークガイドから先のガイド~トップガイドまでは、大体同じリング径のガイドを配置する形になる。
チョークガイドの位置が決まれば、トップガイド~チョークガイドまでのガイド間隔は、一定の法則(前のガイド間隔 < 次のガイド間隔)で配置していけば、変なロッドにはならない。
ティップ部分は、ロッドの性格を柔らかくするのか固くするのかで、配置個数は変動する。
今回のロッドは、ストローガイドセッティングを前提とする為、チョークガイドをバットガイドにする。
チョークガイド付近の決め方
一応、他のセッティングでのチョークガイドの決め方は、グリップにリールを付けて、チョークガイドの手前ガイド~バットガイドまでのガイドにラインを通した状態にしておいて、リールのスプールでラインが一番下になる状態でマスキングテープで止める。
この状態で、チョークガイドを移動させて位置決めする。
その後、チョークガイド~バットガイドのラインが極力一直線になる様にしてガイドをマスキングテープで仮止めする。
ガイドサイズによっては、うまく一直線にならない場合もあるが、その場合はガイドのリングサイズを調整したり、ガイドの間隔を調整したりで合わせていく。
今回のロッドのガイド間隔(ストローガイドセッティングもどき)
一旦、ガイド個数の想定を15個(バットガイド2,トップガイド1で、途中12個のガイド)を付ける前提で、ある程度の計算式を用意してみる。
富士工業のページにガイド間隔の参考があったので、ガイド間隔を見たが、あまり法則性が感じられなかったので、自分で作成。
リール位置から トップまでのレングス | バット | 13 | 12 | 11 | 10 | 9 | 8 | 7 | 6 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 | top |
237 | 25 | 17 | 15 | 14.5 | 14 | 13.5 | 13 | 12.5 | 12 | 11.5 | 11 | 10.5 | 10 | 9.5 | 9 |
バットガイドと、次のガイド位置は手動で決めて、それ以外は残りレングスから0.5刻みで間隔を調整。
普段はチョークガイドの位置を決めて、それに合わせてバットガイドを配置するが、ストローガイドセッティングの場合、バットガイドがチョークガイドになるので、位置はどこでも良いのじゃないか?と思ってしまった。
ストローガイドセッティングの肝は、バットガイドをチョークガイドにする事なので、それ以外は均等に近くして、チョークガイド以降を如何に抵抗が掛からないようにするかだと思う。
作った間隔をベースに、最終的にティップ部分は曲がりを考慮して調整する予定。
まずは目安が無いと配置が難しいのでこんな感じで。
しかし、ある事に気づいた。このロッド2ピースロッドだった。
今まで1ピースロッドしか作ったことが無かったので気が付かなかったが、2ピースの場合は、ティップセクションのガイドの最終位置、バットセクションの先頭位置ってどこに配置するのが良いのだろう?と疑問に思った。
ピースのつなぎ目で重なる部分はスレッドで補強する前提の為、ここにガイドは乗せれない。
つなぎ目は盛り上がるので、多少なりともブランクスにラインが当たるリスクがある。
参考に手持ちの2ピースロッドを見ると、ジョイント部分の前後は大体均等な間隔でガイドが配置されていたので、同じ様な配置になる様にセッティングを見直す。
バット | 13 | 12 | 11 | 10 | 9 | 8 | 7 | 6 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 | top | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ガイド間隔 | 57.1 | 18.3 | 16.4 | 15.7 | 15.0 | 14.3 | 13.6 | 12.9 | 12.3 | 11.7 | 11.1 | 10.5 | 9.9 | 9.3 | 8.7 |
トップからの位置 | 179.9 | 161.6 | 145.2 | 129.4 | 114.4 | 100.1 | 86.5 | 73.6 | 61.3 | 49.6 | 38.5 | 27.9 | 18.0 | 8.7 | 0 |
グリップからの距離 | 57.1 | 75.4 | 91.8 | 107.6 | 122.6 | 136.9 | 150.5 | 163.4 | 175.7 | 187.4 | 198.5 | 209.1 | 219.0 | 228.3 | 237.0 |
7番ガイドを中央にして、前半は0.6刻み、後半は0.7刻みでガイド間隔を配置。
バットガイドとその前のガイドだけ少し調整。
ティップセクションの長さが124.77cm、ジョイント部分が5.7cmとなっていた為、5.7cmの半分の位置、121.7cm前後が極力均等になるようにガイド位置を調整。
10番ガイドと11番ガイドの間にジョイント部分が来る感じ。
目安の間隔が出来たら、ここにマスキングテープを貼って、ガイドを置く位置の目印を付ける。
この状態になったらガイドをマスキングテープで止めてみて、ブランクスの曲がりや、リールからラインの角度などを確認する。
写真はバットガイドですが、ラインの角度が急すぎる気もするが、ストローガイド自体やった事が無いので良いのかどうかは不明。
ガイドをマスキングテープで止めてラインを通して確認した所、ティップセクションの曲がりは全く問題なし。
バットセクションはバットガイドの手前のガイドが少し仕事しない(多少曲げないとリング下に接触しない)ぐらいで、問題は無さそう。
後は、試し投げしてみて確認。
問題が無ければ次は地獄のガイドラッピング。