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アリエクで買ってよい釣具・買ってはいけない釣具

タックル

アリエクが安すぎるのか。それとも国内価格が日本の小さな市場向け価格になっているのか。

これまで、アリエクで釣具を買う理由、DAISOとの使い分け、国内釣具店で買う物について書いてきました。
最後は、実際にアリエクの商品を見た時、私が何を基準に買うか決めているのかを書きます。

アリエクの商品を見ると、国内価格より明らかに安い物が大量に出てきます。
この時、最初に疑うのは、
「アリエクの商品は安すぎて怪しい」
ではありません。
国内で売られている価格は、
「本当に商品の価値に対して適正なのか。」
まずこちらを考えます。

日本の釣具市場は、世界全体から見れば大きな市場ではありません。
さらにロッドビルド用品のようなニッチな分野になると、国内で販売できる数はかなり限られます。
少ない販売数の中で、輸入、在庫、検品、包装、流通、販売店の利益まで確保しなければならない。
その結果として、商品そのものの製造費に対して、国内価格がかなり高くなる物があります。

一方、アリエクは日本の釣り人だけを相手にしている訳ではありません。
同じ商品を世界中へ販売できます。
日本では年間に数百個しか売れない商品でも、全世界を相手にすれば大量生産できる可能性があります。

国内価格とアリエク価格の差は、本当にすべて品質差なのか。
世界市場で大量に販売した場合、その商品はいくらになるのか。
私はここから考えます。

ワインディングチェックは本当に1個500円する物なのか

これはロッドビルドで使うワインディングチェックです。
国内では1個500円以上で売られていますが、アリエクでは10個1000円程度で販売されています。

国内価格の10分の1以下です。
ここまで価格差があると、
「アリエクの商品は品質が悪いから安い」
と考えたくなります。

しかし、その前にワインディングチェックを製造する難易度を考えます。
ワインディングチェックは、金属や樹脂を決められた形に加工し、表面処理をした部品です。
内径の精度や表面処理には品質差が出ますが、複雑な機構が入っている訳ではありません。
高い荷重が掛かる部品でもありません。
ロッドの性能を大きく左右する部品でもありません。
世界中のロッドビルダーへ大量に販売する前提なら、1個100円程度でも不自然には見えません。

反対に、国内で1個ずつ包装し、少量を輸入して在庫を持ち、釣具店の流通に乗せれば、1個500円になる事も理解できます。

つまり、国内品が不当に高いという話ではありません。
国内で少量の商品を安定して販売するための価格です。
ただ、その費用を自分が必要としているかは別です。

もちろん、アリエクで10個買って、すべて国内品と同じ品質とは限りません。
内径にばらつきがあるかもしれない。
表面処理が甘い物や、小さな傷が入った物が混ざるかもしれない。
それでも、ワインディングチェックなら届いた時点で確認できます。

内径が少し小さければ削る事もできます。
仕上げが悪ければ、その部品を使わなければ良いだけです。
10個のうち何個か使えなくても、国内で2個買うより安い場合があります。

さらに、ワインディングチェックの品質が多少悪かったとしても、それが原因で魚を逃す事はありません。

私は国内品と同じ品質だと思って買っている訳ではありません。
多少品質が悪い可能性を考えても、価格差の方が大きいと判断して買っています。

釣り小物。
収納用品。
ハンドルノブ。
リールのドレスアップパーツ。
ロッドビルド用の飾り部品。
車載用品。

このように、製造がそれほど難しくなく、届いた後に品質を確認でき、必要なら自分で調整できる物はアリエク向きです。

中華リールは製造が簡単だから安い訳ではない

中華リールは、ワインディングチェックとは別です。
リールは製造が簡単な商品ではありません。
ギア。
ベアリング。
ボディー。
スプール。
ドラグ。
ブレーキ。
クラッチ。

多くの部品が使われ、それぞれに加工精度と組み立て精度が必要です。
そのため、中華リールが安い理由を、
「品質が悪いから」「製造が簡単だから」
だけで説明する事はできません。

中国には巨大な製造基盤があります。
部品メーカーも多く、同じようなリールを製造するメーカー同士の競争もあります。

さらに販売先は中国国内だけではなく、アリエクを通じて世界全体です。
大量に製造し、国内の代理店や釣具店を通さずに販売できる。
この仕組みも価格に影響しています。

もちろん、安いから国産リールと同じ完成度になる訳ではありません。
巻き心地が粗い物もあります。
ギアの精度が甘い物もあります。
ボディーの剛性感が弱い物もあります。

ただし、現在の中華リールには、国産リールと比較した上でも買う価値がある物があります。
特に5000円前後から1万円台のベイトリールでは、軽量スプールやBFS向けのブレーキなど、国産の同価格帯には少ない構成を持つモデルがあります。
国産リールの上位機種で使われるような機構が、低価格帯の中華リールに搭載される事もあります。
搭載されている事と、同じ完成度である事は別です。

それでも、国産リールだから必ず上とは言えません。
国産リールの価格には、開発費、品質管理、国内保証、修理体制、ブランドの信用などが含まれています。
そこに価値を感じるなら、国産リールを買う意味があります。

一方、私はリールの機構やスプール性能を見て、自分で判断します。
国内保証やブランドよりも、軽量スプールやブレーキ機構に価値を感じるなら、中華リールを選びます。
中華リールは、安いから妥協して買う物ではありません。

国内価格に含まれる価値と、中華リールに搭載されている機能を比較した上で選ぶ物です。

見た目が単純でも、製造の難しい釣具はある

ライン、フック、スナップ、スプリットリング、リーダー。
この辺りは、基本的に国内品を使っています。

フックやスナップは、見た目だけなら単純な商品です。
ワインディングチェックより小さく、使われている材料も少なく見えます。
それなら、アリエクで安く買っても良いように思えます。

しかし、製造の難易度は形の複雑さだけでは決まりません。
フックなら、素材、熱処理、線径、曲げ加工、表面処理によって強度が変わります。
スナップやスプリットリングも、見た目が同じでも、伸び方や元に戻る力に差が出ます。
ラインは、表示されている太さ、強度、均一性、耐摩耗性が本当に正しいか、外見だけでは判断できません。

そして、この辺りの釣具は、届いた時点で品質を完全に確認する事が難しいです。
実際に魚を掛け、強い負荷が掛かった時に初めて問題が分かる可能性があります。
さらに、問題が起きた時の損失が大きい。

記憶に残るような魚を掛けた時に
フックが折れた。
スナップが伸びた。
ラインが切れた。

その時に、数百円安く買えた事に意味はありません。
タックルボックスが多少悪くても魚は取れます。
ハンドルノブの仕上げが悪くても魚は取れます。
しかし、魚と直接つながっている物が壊れれば、その魚は取れません。

この部分では、国内価格に含まれる品質管理やメーカーの信用に対してお金を払っています。
国内品なら絶対に壊れないという話ではありません。
問題が起きる確率を下げるために国内品を選んでいます。
ただし、魚に近い釣具なら何でも国内品という訳でもありません。

画像のフェザーフックは、小型魚を狙うポッパー用としてアリエクで購入した物です。
大型魚を狙うためには使いません。
対象魚が小さく、掛かる負荷も小さい。
仮に問題があったとしても、失う物は限定されます。
実際に使った範囲では、価格を考えれば十分使えています。

同じフックでも、何を狙うかで判断は変わります。
製造の難易度。
品質を自分で確認できるか。
問題が起きた時に何を失うか。
ここまで考えて使う場所を決めます。

世界価格が安くても送料で意味がなくなる

アリエクの商品価格が安くても、日本まで無料で届く訳ではありません。
特に重い物、大きい物、長い物は送料が高くなります。

ロッド。
大型のタックルボックス。
大きな収納用品。
重い工具。
長いロッドビルド用品。

商品自体は世界市場向けの価格で安くても、日本まで1個だけ送れば送料が掛かります。
その結果、送料を含めると国内価格とほとんど変わらなくなる事があります。
ここでも、最初に表示された商品価格だけでは判断しません。

国内で買えば、到着が早い。
不良品への対応も簡単です。
実物を確認して買える場合もあります。
アリエクで買うなら、到着までの時間や不良品対応の手間を受け入れても、まだ価格差が残っている必要があります。
送料を含めた時点で国内品とほとんど変わらないなら、アリエクで買う意味はありません。

逆に、ベアリング、ハンドルノブ、ガイド、飾りパーツのような小さくて軽い物は、送料の影響を受けにくいです。
こういう商品は、世界市場での価格の安さをそのまま利用できます。
アリエクでは商品価格ではなく、日本に届くまでの価格を見ます。

絶対に買わない方が良い物

送料を見ていて、明らかにおかしい商品があります。
バッテリー類です。

大型のタックルボックスやロッドは、重さや大きさに応じて送料が高くなります。
それなのに、10kg以上あるはずの大型バッテリーが、商品価格も送料も異常に安い。

ここで重量を確認すると、容量とまったく合っていません。

ちなみに、この画像はアリエクでバッテリーと検索して、一番最初に出てきた商品です。
いきなり詐欺です。
特に、エレキモーターに使う大型バッテリー。
釣り用に限らず、バイク用バッテリーなども同じです。

バッテリーは容量が大きくなれば、当然重くなります。
12V100Ahなら、完成品で10kg以上が一つの目安です。

それより明らかに軽い商品に、表示どおりの容量は入っていません。

軽量化ではなく、容量が少ないだけです。
さらに厄介なのは、届いた直後には分かりにくい事です。
充電できる。
電源も入る。
エレキも動く。

しかし、実際に使うとすぐに電池がなくなる。
容量不足に気付いた頃には、返品できない可能性があります。
中国はバッテリーの製造技術が強いため、安く買えるように思えます。

しかし、容量と重量が成立していない物は、技術力とは関係ありません。
バッテリー類は、基本的に手を出さない方が良いです。

これはこのバッテリーの商品のコメントです。
業者の自作自演コメントがありますが、実際に買った人はコメントで警告を出してくれています。

アリエクのコメントは自作自演が可能である為、評価が高いからと言って無条件に信じてはいけません。

国内価格を基準にして考えない

国内価格が高く、アリエクが安い。
その価格差が、すべて品質差によるものとは限りません。

日本の市場規模。国内での販売数。
輸入。流通。個別包装。在庫。検品。保証。修理。ブランドの信用。

国内価格には、商品そのもの以外の価値も含まれています。
その価値が不要だという話ではありません。
商品によっては、そこにお金を払う意味があります。

魚に近い釣具。品質を自分で確認できない物。失敗した時の損失が大きい物。
こういう商品は国内品を選びます。

一方で、製造が難しくなく、品質を自分で確認でき、失敗しても損失が小さい物なら、国内流通や個別包装に高い金額を払う必要はないと思っています。
中華リールのように、製造の難易度は高くても、中国の製造基盤と世界市場での競争によって、価格以上の機能を持つ商品もあります。

まず、国内価格は本当に商品の価値に対して適正なのかを考える。
次に、世界市場で大量に販売した場合の価格を考える。
その上で、製造の難易度、品質を自分で確認できるか、失敗した時に何を失うかを見る。

自分に必要のない価値は切り捨てる。
必要な品質や信用にはお金を払う。
これが、私のアリエク、DAISO、国内釣具店の使い分けです。

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